デリケートな問題であるがゆえに、なかなか他人に相談しづらく悩みを抱えている方も多いと思います。
この記事では、31歳で1人目の長男を体外受精にて妊娠・出産、36歳で2人目の次男を顕微授精にて妊娠・出産した筆者が体外受精で第1子を授かるまでの不妊治療の流れを公開しています。
目次
不妊治療の流れ 1. 不妊原因を検査する
検査は月経周期に合わせて行います
不妊治療のためにクリニックを受診すると、最初に不妊原因を調べる検査をします。
検査は生理の周期に合わせて行いますので、一度受診するクリニックに確認をとることをおすすめします。
私が初めて予約の電話をしたときは、「月経が始まったら、また連絡してください」と言われました。
すぐに治療を開始したいと思っていても、月経が開始しないとできない検査があるからです。
不妊検査① 感染症検査
月経開始から2日目に行います。
子宮がんや子宮頸がん、B型肝炎、C型肝炎、梅毒やHIV、クラミジアなどの感染症の検査を行い、異常がないことを確認します。
この検査で異常が見つかった場合、不妊治療は受けられません。
感染症が確認された場合は、病気の治癒が絶対条件になります。
母体が健康な状態でなければ、たとえ妊娠できても流産や死産などのリスクが生まれてしまうからです。
梅毒は、性的な接触(他人の粘膜や皮膚と直接接触すること)などによってうつる感染症です。 原因は梅毒トレポネーマという病原菌で、病名は症状にみられる赤い発疹が楊梅(ヤマモモ)に似ていることに由来します。 感染すると全身に様々な症状が出ます。 早期の薬物治療で完治が可能です。
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不妊検査② 子宮卵管造影検査(HSG)
月経開始から一週間から10日目に行います。
卵管に詰まりがないかを確認する検査です。子宮口からカテーテルという細い管を子宮の中に入れて、造影剤を注入してレントゲン写真を撮ります。
子宮内部の形の異常、卵管の状態、通過性を調べることができます。
検査によって卵管が通りやすくなるため、検査後の約6カ月間はゴールデン期間とよび妊娠率が高まります。
腹痛は卵管通過障害がない限りありません。私も痛みはなかったです。
不妊検査③ フーナーテスト(ヒューナーテスト)
排卵日直前に行います。
性交後に、膣と子宮を結ぶ子宮頸管の粘液内にある精子の状態を確認するための検査です。
精子の数と運動状態を確認します。この結果によって、きちんと子宮に入っていける元気な精子がどのくらいいるかがわかります。
私の通うクリニックでは、顕微鏡を使って実際に精子の運動状態を見せてもらえました。
とっても神秘的で感動するよ!
不妊検査④ ホルモン検査
月経開始から4日目に行います。
妊娠に必要なホルモンが正常に働いているかを血液を採取して検査します。
ホルモンが正常に働いていないとうまく排卵しなかったり、子宮内膜の厚さが維持されなかったりして、受精卵が着床しにくくなってしまいます。
ホルモン検査をすることで、排卵の有無も調べることができます。
また、ホルモン値を知ることで足りないホルモンを注射で外から補うことができます。
不妊治療の流れ 2. タイミング指導
タイミング指導とは?
超音波で卵胞の大きさを測定することで、排卵日を予測して性交渉のタイミングを教えてもらいます。
排卵日は基礎体温を測っても知ることができますが、実際に卵胞を確認してもらうことで正確に排卵日を予測することができます。
卵管の通過性や精子に問題がないなど、自然妊娠する過程に障害がないことが前提の治療法です。
排卵誘発剤やホルモン補充の注射などを併用することもあります。
成功率はどのくらい?
不妊症とは、「妊娠を望む男女が1年以上性交をしても妊娠に至らない」ことをさします。
逆をいえば、タイミング法をしっかりと行った場合、妊娠を望んでから1年以内には妊娠できるということです。
ですから、基礎体温などで排卵日の特定を行ってきた夫婦にとって、タイミング指導法をあまり長く続けることはおすすめできません。
正確な排卵日を知ることは大切ですが、不妊症の場合は、他に妊娠しない原因があると考えられます。
不妊治療の流れ 3. 人工授精(AIH)
人工授精とは?
排卵日前日から当日に行います。
排卵の時期に合わせて採取した精子を濃縮して子宮の入り口からカテーテルを入れて、子宮内へ直接精子を注入します。
卵子と精子が出会う確率を高めることができます。その後の過程は自然妊娠と変わらないので、比較的ハードルの低い治療になります。
タイミング指導でなかなか授からない方は、人工授精にステップアップにしてみるのもいいかもしれません。
成功率はどのくらい?
人工授精の成功率は、5〜10%になります。
とても低く感じてしまうかもしれませんが、80%以上の患者が4周期以内に妊娠しているというデータが出ています。
そのため、3〜4周期人工授精を行っても妊娠に至らない場合は、体外受精にステップアップすることが勧められます。
人工授精の成功率はそこまで高くないので、3〜4周期の治療で妊娠しない場合は、5周期以上続けても妊娠できる確率は5%弱ととても低いからです。
不妊治療の流れ 4. 体外受精
体外受精とは?
体外受精は、排卵前に卵巣内から卵子を採卵し、体外で精子と受精させます。
受精した卵子を5日間培養し、正常に細胞分裂をくり返して胚へと成長するのを確認します。
着床時期に発育が良好な胚を膣から子宮内に胚移植します。人工授精に比べてハードルが大きく上がる治療です。
値段が高くなるのはもちろん、母体にとっても負担が大きい治療になるからです。
主治医の説明を聞いて、しっかりと理解した上で選択することが大切です。
成功率はどのくらい?
体外での卵子と精子の受精率は約70%、実際に体内に戻した受精卵が着床して妊娠に至る確率は、約30%と言われています。
これは、すべての年齢と治療法を含めた平均の数字になります。体外受精を行うタイミングや方法次第でも妊娠率は変わってきますが、人工授精と比べたら妊娠率は倍以上になります。
私のように、人工授精では妊娠する気配すらなくても、体外受精を行うことで妊娠できる可能性は大きくなります。
第1子を妊娠するまでにかかった期間
クリニック受診から第1子妊娠までの流れ
- 1〜2周期 不妊検査&タイミング指導
- 3〜4周期 人工授精
- 5〜8周期 お休み&タイミング指導
- 9周期 体外受精に向けて準備
- 10周期 体外受精(採卵をして同時周期にて移植)→妊娠判定
私が不妊治療専門のクリニックを初めて受診してから第1子を妊娠するまでにかかった期間は月経周期で10周期です。
年齢は治療開始が29歳、体外受精をしたのが30歳でした。
フーナーテストは体外受精を行うまではほぼ毎周期行い、治療をお休みした周期以外はホルモン治療も行っています。
主治医との信頼関係は妊娠率に影響する!?
主治医は地元で腕がいいと自慢の先生ですが、治療に対してとても厳しくどんどん次の治療へステップアップしていく先生で、患者によって合う合わないがあったようでした。
本気で治療を考える人しか通えない雰囲気ではありましたが、とても真摯に向き合ってくれる先生で、私にはとても合っていました。
私は、信頼できる主治医に出会えるかどうかも妊娠率を大きく上げるポイントだと思っています。
第1子を妊娠するまでにかかった費用
治療費の一例(2011年〜2012年当時)
子宮卵管造影検査
・検査料金11,000円
人工授精
・治療料金 16,800円×2回
体外受精
・採卵料金 157,500円
・培養料金 52,500円
・同時周期胚移植 105,000円
・成功報酬 10,5000円
・精子凍結料金 4,200円
・その他通院費
詳しい治療費は通っているクリニックに確認を
治療当時(2011年8月〜2012年6月)の私の通っていたクリニックでの料金を元にまとめたものです。
同じクリニックでも治療する時期や回数によって料金は変わってきます。
また、クリニックや自治体ごとに料金や助成金も変わってきますので、詳しくは通っているクリニックに確認をお願いいたします。
こちらに記載した料金はあくまでも私が治療したときの例として参考にしていただけたら嬉しいです。
不妊治療の流れを知って安心して治療に向かおう!
クリニックでの不妊治療開始から第1子を妊娠するまでの治療の流れについて解説してきました。
こちらはあくまでも私の治療体験の一例となります。
これからクリニックを受診しようと考えている方の参考になればとても嬉しく思います。
私は、幸運にも初めての体外受精で妊娠することができましたが、何回か体外受精をくり返してもなかなか妊娠できずに頑張っている方もたくさんいます。
不妊体質を根本から改善するためには、妊活サプリもおすすめです。
私だけでなく、主人も一緒に飲めるものを選びました。
一緒に飲むことで飲み忘れも防ぐことができるし、「二人で頑張っている」とより実感することができます。
また、飲むだけで手軽に栄養を補うことができるのも魅力です。
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普段の食生活ではなかなか補えない栄養素もあるため、しっかりと妊娠する準備ができます。
\ 半年間でしっかり妊娠準備 /
妊活は夫婦で一緒に
妊娠を望むすべての方に赤ちゃんが授かりますように。